今月は、3月3日の「耳の日」にちなんで、耳の病気「中耳炎」のお話です。 中耳炎の原因や症状などを理解して発症の予防ができたら良いですね。
はじめに耳の構造についてです。耳は入り口側から外耳・中耳・内耳の3つの部分からできています。そして、中耳の奥は耳管という細い管でつながっており、換気の役割をしています。
〔中耳炎の原因〕
中耳炎は、主に耳の外からではなく、鼻やのどの奥にある菌やウイルスが耳管を通って中耳に感染する事 で発症します。
大人よりも子供の発症が多いのは、抵抗力が弱いこと、耳管が大人よりも太くて短く水平に近いため、 菌などが入りやすいためと考えられています。
〔主な中耳炎の種類・症状〕
・急性中耳炎:最も多く一般的な中耳炎。耳痛、発熱、耳垂れなど。
・滲出性中耳炎:中耳に浸出液がたまったもの。難聴、耳に水が入った感じなど。
・慢性中耳炎:急性・滲出性中耳炎から移行し、慢性的に炎症が続くもの。難聴、耳垂れなど。
症状を訴えられない小さいお子さんの場合は、耳をよくさわる、機嫌が悪い、呼びかけても反応が遅いなどの行動の変化にも注意が必要です。
〔中耳炎の診断・治療〕
いずれの中耳炎も、早期の適切な治療が大切です。重症化すると、長期の難聴をきたす場合もあります。
完治までに時間のかかることが多いため、自覚症状が落ち着いても根気よく通院することも大切です。
〔中耳炎の予防〕
風邪をひいた時、鼻水を溜めておかないことが大切です。鼻水はすすらず、こまめにかむ(吸引する)。
鼻水をかむ時は、片鼻ずつやさしくかむことをおすすめします。
平田店 増田