4月になりました。
進学、進級、入社・・・ 新しい生活の始まる季節です。 心躍り 期待や不安の中で日々の生活を送られている方も多いことでしょう。
「4月」2年に一度ではありますが診療報酬改定の時期でもあります。
調剤薬局に勤務している我々にとっては特別なイベントであります。あらゆる情報が飛び交い、1点に一喜一憂し、「えっ!これって大丈夫なのっ・・・?」と疑心暗鬼になりと大騒ぎになります。2月から3月にかけて告示されるのですが、実施は4月からになります。3月に受診予定の患者さまは4月に受診したほうが医療費が安くすむ というようなことが起こり得ます。
では、どのようなものかといいますと
平成28年度 診療報酬改定は以下のとおりとする
1.診療報酬本体 +0.49% 国費 +500億
各科改定率
・医科 +0.56%
・歯科 +0.61%
・調剤 +0.17%
2.薬価等 -1.33%
①薬価 -1.22% 国費 -1200億円
上記のほか、・市場拡大再算定による薬価の見直しにより、-0.19%
・年間販売額が極めて大きい品目に対する市場拡大再算定の特例の実施により、-0.28%
②材料価格 -0.11%
なお、上記のほか、新規収載された後発医薬品の価格の引き下げ、・・・ (長くなるので興味のある方は厚生労働省のホームページから閲覧可能です。) と このような感じです。
+0.**%となっていると、病院代高くなった とか 薬代高くなる というような声があがりそうですが実際のところ、まったく同じもの(治療や薬)を平成26年度改定と平成28年度改定に当てはめて計算するとマイナスになります、安くなります、数字のマジックですね。さらに、100万円の10%と1万円の10%では金額がまるで違います。仮に患者さまの保険調剤の点数を+0.17%したとして、それに対する自己負担額は3割(1割)ですので金額にすると・・・、%のマジックですね。患者さまで詳しい方が「薬代、高く(安く)なったんだよね」とお話しがあがることもありますがまるで関心のない患者さまでは診療報酬の改定が行われたことさえご存知ないというのが現状です。ニュースや情報番組で取り扱うこともあるのでしょうがよほど興味の惹かれるネタにならなければ30秒もかからず終わってしまいます。最近では「かかりつけ医」のことが取り上げられているようですが。
これを機に、日常生活の中であまり重要視されない方々にも是非興味を持っていただきたいと思います。以前は子供、いつかは高齢者、健康保険制度の恩恵がいかに大きく私たちの生活にかかわっているのかを知っていただきたいと思います。
矢橋店 小泉