8月のお知らせ(帯状疱疹)

 


 今月は帯状疱疹についてです

  
  *原因*

 

 ヘルペスウイルスの一種である水痘・帯状疱疹ウイルスの感染により発症します。
初めての感染では水ぼうそうとして発症、水ぼうそうが治った後ウイルスは皮膚から体の神経節(神経細胞が集まっているところ)に移動し潜伏します。そして、ストレスや過労、高齢などで体の免疫力

が低下した際にウイルスは再び活性化し、帯状疱疹として発症 します。

 

  *症状*
 

主に①ピリピリ、ちくちくとした刺すような痛み
   ②皮膚の赤み
   ③水ぶくれ
で、体の左右のどちらか一方に帯状にあらわれることが特徴です。
痛みから始まることが多いようですが、まれに痛みはなく痒みだけの場合や、皮疹のみの場合もあるようです。
体の片側に、上記症状のいずれかや違和感を感じた場合は、早めに皮膚科を受診することをお勧めします。

 

  *好発部位*
 

胸や腕、背中などの上半身や首、顔です。
発症する部位によって角膜炎や難聴、髄膜炎などの合併症を引き起こす事もあります。

 

  *発症しやすい時期*
 

体調を崩しやすい季節の変わり目が多く、夏の疲れがでるこれからの季節は特に気をつけたいものです。

 

  *治療*

 

抗ウイルス薬、鎮痛剤を使用します。
 抗ウイルス薬(内服)は、これまでの腎代謝型の三成分に加えて、作用の仕組みの異なる肝代謝型の新薬がまもなく発売予定となっています。薬の選択肢が増えることで、より患者さんの基礎疾患や年齢に寄り添った処方が期待されます。

帯状疱疹の早期の治療は、治療期間の短縮だけでなく、後遺症である帯状疱疹後神経痛(帯状疱疹が治ったあとも痛みが残り、数ヶ月から数年に続く場合があります。)や合併症の予防にもつながります。
いずれの抗ウイルス薬も、自己判断で中断したりせず期間を守って服用することが大切です。

 

  *予防*
 

水痘ワクチンの接種は、水痘と帯状疱疹の予防に効果があります。2016年3月に50歳以上の方の帯状疱疹の予防接種が可能になりました。費用は全額自己負担です。

 

 これからが夏本番ですね。十分な栄養と休養で免疫力を高めて猛暑を乗り切りましょう。


                                平田店 増田