8月のお知らせ(熱中症)

 

 

今年は猛暑ですごく暑い日が続いています。熱中症で、すでに2

万人の人が救急搬送され、不幸なことに亡なられる方も多くいま

す。熱中症は死に至る恐ろしい症状です。予防と対策が大切で

す。

 

熱中症とは気温の高い環境で生じる健康障害の総称です。

 

初期症状はめまいや顔のほてり、筋肉のけいれん、だるさ、吐き

気などが起きます。重症になると体温が高くなり、まっすぐに歩

けなくなり、意識障害が起きたりします。

 

 熱中症は、大人より新陳代謝が盛んで汗腺が未発達な乳幼児や、高齢者は注意が必要です。特に高齢

は、若年者に比べて体の必要な水分量少なく、熱さやのどの渇きが感じにくくなり、体温調節が遅

れがちで身体に熱がこもりやすいからです。

 

熱中症を引き起こす条件は,「環境」「からだ」「行動」によるものが考えられます。

 

「環境」の要因は、気温が高い、湿度が高いなどです。気温が例えば25℃でも湿度が80%と高い

 と汗をかいても体温が下がらないので危険です。環境省の熱中症予防サイトが知らせている暑さ指数

 も参考になります。指数が28を超えていればすごく危険で外出も控えるべきです。

 

「からだ」の要因は、寝不足、糖尿病といった持病、下痢や二日酔いといった体調不良です。

 

「行動」の要因は激しい筋肉の運動。長時間の野外活動などです。これらの要因が重なると体温の上

  昇と水分調節のバランスが崩れ体内に必要な水分が奪われるとまずは脱水状態となります。

 

 脱水症は体内の水分とミネラルの一つであるナトリウム(塩)が不足している状態を指します。

脱水症になると、血液の量が減り、血圧が低下し、必要な栄養素が体に行き渡らなくなり、不要な老

廃物を排泄する力も低下します。また、食欲不振などの原因にもなります。

 脱水症対策には、水分と電解質(主にナトリウム)が必要です。

夏は気温とともに体温も上昇するので、体は発汗によって体温を下げようとします。汗には水分だけで

なく、塩分も含まれており、これらが失われることで、脱水症になり、熱中症へと移行していきます。

水症を起こさないために、すぐに対処することが必要です。

 

  熱中症は自分だけは大丈夫と考えずにしっかりと予防と対処してください。

 

① 水分、特にミネラル分を含む飲料をこまめにとる喉が渇く前に、意識的に水分を摂る。水分補給は

 一度に大量の水を摂取すると、かえって体内の電解質のバランスが崩れ体調不良を引き起こすこともあります。水分補給をする時には、水分と塩分を同時に補給できるスポーツドリンクや経口補水液が良いです。市販のものを利用するのも手軽ですが、自分で調製もできます(1リットルの水にティースプーン半分の食塩(2g)と角砂糖を好みに応じて数個溶かす)。また水や麦茶には、塩や梅干しなどを足して塩分も補給します。緑茶やウーロン茶に含まれるカフェインは利尿作用があるため要注意です。

 

② 室内でもエアコンをかける気温だけでなく、湿度も要因です。室温が28度℃を超えたら必要。

 高齢者は温度が感じにくくなっているので温度と湿度が同時に計れる、簡易の計器が市販されているの

 で利用すると良いでしょう。

 

③ 睡眠不足にならないように寝不足と暑さの感覚が鈍ってきます。必要なら昼寝をして脳の働きを

  鈍らせないようにしましょう

 

④ 朝食はしっかりとる朝食を摂ることで、水分だけでなく塩分も補給することができ、夏バテで食

 欲がないことが多い時期ですが、意識して朝食を摂るようにしましょう。

 

⑤ 涼しい時間に軽い運動をする運動すると、体温を下げる効果のある汗も出やすくなります。熱い

 からといって涼しいクーラーの効いた涼しい室内ばかりで過ごしてばかりいると、体が冷えてしまって

 新陳代謝が悪くなります。

 

⑥ 栄養補給する。バランスの良い食事が基本です。特に、ビタミンB群、ビタミンC、たんぱく質、ミネ

 ラルが重要です。

 

  もし症状が出たら、涼しい場所で体を冷やし、異常を感じたら救急車を呼んでください。十分な休養、

  栄養、水分を十分に摂取し、熱中症にならないように十分注意してください。

 

 

                                  ふたば薬局 川島店 生川仁司