5月のお知らせ(身近な植物にご注意)

 

 

平成も終わり、今月から新しい元号の令和になりました。

 

出典が明らかな範囲で、今までの日本の元号は中国の古典からの引用でしたが、令和は、初めて日本の最古の歌集の万葉集からの引用です。

この元号は、万葉集にある大伴旅人の自宅で開かれた「梅の花見」を紹介する箇所からの出典だそうです。

万葉集には、約4500種の歌があり、そのうち、およそ150種類の植物が登場するようです。

その中の植物は、食用、薬用、染料などの身近にある花木が大半です。例を挙げますと、アジサイ、ウリ、ショウブ、ヒガンバナ、里芋、ベニバナ、セリ、ナツメなどです。

  

    さて、植物を栽培したり、気候の良い時に、野山に出かけて野草を採集したりする方も多いと思います。

    植物は鑑賞したりするだけでなく、食用できるものもあります。しかし、安全な植物と危険な植物とでよく似ていてるものもあり、間違えたものを食したり、あるいは処理をきちんとしないと思わぬ事故に遭ってしまいます。

 

    例えば、梅の果実は熟したものを梅干にしたり、梅酒などにして飲用するのは問題ありませんが、生のままの青梅は毒物であり、食べると重篤になる場合もあり危険です。

 

   また、ニラはスイセンと葉や根そっくりです。スイセンの毒性は強く、切り口から出る液体が手についただけで炎症が起こります。つい最近でも家庭菜園に植えたスイセンをニラと間違えて調理して食べて、救急搬送された人がいました。

 

    そのほか、セリも毒ゼリと区別がしにくく、ワサビも似ているのでその球根を誤って食べてしまうと痙攣が起きたりして大変なことになってしまいます。

 

    このように、身近な植物には、毒草と区別しにくいものが多くあります。植物による事故を防ぐためには、植物を採集するときは、詳しい人と一緒にすることを心がけましょう。小さな子供さんは、何でも口に入れたり触れたりするので、目を離さないようにしましょう。くれぐれもご注意ください。

 

 

                                  川島店 生川 仁司