6月のお知らせ(水虫)

 

 今月は水虫のお話をします。

 

 世間一般では水虫と言いますが、医学用語では白癬(はくせん)と呼びます。水虫は白癬菌というカビが感染することにより引き起こされます。

 水虫と言えば、皮がめくれる、かゆい等の症状だと思われがちですが、皮もめくれないし、かゆみもない、ただかさかさしただけ、または赤くなっているだけの水虫も少なくありません。そのため、水虫と気づいていない人も多数いると思います。

 皮膚科の専門医ですら、見た目だけでは水虫と診断できないケースも多いです。

 水虫にかかっている人の割合は年齢と共に増加し、高齢者では7-8割くらいとしている報告もあります。

 水虫の人が踏んだところに接触すると感染します。そのため温泉等の足拭きマットには必ずと言っていいほど水虫がいます。『温泉よく行くけど、水虫にはかかって

ないよ。』という人もいるかと思いますが、感染してもすぐに発症するわけではありません

 感染後、水虫が皮膚の中に入るには時間がかかります。その時間は1日~1日半くらいと言われています。つまり、感染してもお風呂等で足をきれいに洗えば、水虫は足から流れていきます。しかし、靴を履く等で湿度が高い状態だと、その期間が半日程度まで短縮するという報告があります。足を乾燥状態にすることが重要です。

 水虫になると基本は塗り薬で治していきます。症状が出なくなっても水虫はひそんでいることが多いので、治療期間は長くなります。治療を途中で中止すると再発しますので、自己判断で中止しないようにしてください。

 最近は爪の水虫にも効く塗り薬も病院で処方されるようになりました。足や爪の異常が続くようなら一度受診をお勧めします。

 

                         川島店 平 安幸