今年は、全国的に”手足口病”が流行っており、過去20年間で最も患者数が多い状況となっています。
そこで、今回は、夏に流行する代表的な感染症 ”手足口病” ”ヘルパンギーナ” ”咽頭結膜熱(プール熱)”の3つについてお話ししたいと思います。
この3つの感染症はいずれも原因となっているウイルスは何種類もあるため、2回以上かかることがあります。また子供だけでなく、大人がかかることもあり、重症化することもあります。
以下に、3つの感染症の好発時期や、症状について表にしてみました。
手足口病 |
ヘルパンギーナ
ヘルペス(水ぶくれ) + アンギーナ(のどの炎症) |
咽頭結膜熱 (プール熱) |
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主な原因ウィルス |
コクサッキーウィルス エンテロウィルス (いずれも複数種類) |
コクサッキーウィルス (複数種類) |
アデノウィルス (50種類以上) |
好発年齢 | 乳幼児 | 乳幼児 | 学童・生徒 |
好発時期 | 5~8月 | 6~8月 | 6~8月 |
感染経路 |
・飛沫(咳・くしゃみなど)
・糞口(便に排泄されたウイルスが口に入って感染)
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・飛沫
・糞口
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・飛沫
・接触 |
おもな症状 |
・水泡(手・足・口の中・おしり・ひざ) (この水疱はかさぶたにならずに治る) |
・水泡(口の中のみ) ・高熱 |
・高熱 ・のどの腫れ・痛み ・結膜炎・目やに (片目から両目に発症) |
治療としては、いずれの感染症も、有効なワクチンや予防薬はなく、症状を和らげる対症療法が基本となります。口内の痛みが強く、水分が摂りづらくなるため脱水症にも注意が必要です。
いずれの感染症も、多くの場合は数日で自然に軽快していきますが、まれに合併症を引き起こす場合もあります。
予防としては、手洗い・うがい・マスクの着用・箸やタオルなどを共有しない・おむつなどの排泄物を適切に処理するなどの日頃のケアがとても大切です。また日焼けや睡眠不足も免疫力を下げる原因となりますので、気をつけたいところです。
平田店 増田