世界中で新型コロナウイルス(COVID-19)による感染症の流行の拡大が続いています。国内においても、連日報道されているように感染はどんどん広がり、現在大きな問題となっています。
政府は、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための基本方針を決定しました。風邪のような軽い症状ならば自宅療養し、むやみに医療機関を受診しないよう呼びかけています。症状がある人の休暇の推奨、時差通勤やテレワークの推進など、企業にも協力を求めています。国内のスポーツや文化イベントの開催を2月末時点で2週間は自粛するよう要請しました。
新型コロナウイルスの感染には、咳やくしゃみなどによる飛沫感染とウイルスが付着したドアノブ、電車のつり革などに触ることによる接触感染があります。
主な症状は、発熱・咳・倦怠感です。現時点の潜伏期間は1-12.5日(多くは5-6日)とされていますが、感染者は14日間の健康状態の観察が推奨されています。
新型ウイルス肺炎には、今のところ有効な治療薬はないので対症療法のみです。最も重要なことは、咳エチケットと手洗いやアルコールなどによる手指衛生を徹底することです。手洗いは、外出先から帰ったら、手の甲、指の間手首など、全体を15秒~20秒くらいかけて洗浄するのが良いとされています。消毒液(アルコール)を使って手を消毒する際も、手の洗い方は基本的に同じです。その場合は、消毒液をたっぷりと使用することが大事です。
手洗いは感染対策の基本です。正しい手の洗い方は厚生労働省のHPが参考になります。
(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/dl/inful-poster25d.pdf)
マスクに関しては、症状のない人のマスクの着用は特に推奨されていません。新型コロナウイルス感染に限らず、風邪やインフルエンザの感染予防においても同様です。患者さんと接触する医療関係者にとってはマスクの利点は明確でも、感染の機会の少ない一般の人にとっては不明確で、仮に利益があるとしても小さいと考えられます。
原則として、マスクはせきやくしゃみなどの症状のある人が、他人にうつさないためにつけるもので、他人からうつされることを完全に予防できるものではありません。品薄になって必要性の高い人にマスクが行き渡らないのは問題です。再利用も危ないです。なお、マスクの正しい使い方は「今月の言葉12月号」を参考になさってください。
もし、ウイルスが体内に侵入してきたとしても、すぐに感染が成立するわけではありません。私たちの体には、免疫システムが備わっています。実際には症状が出ないことも多いです。体の免疫システムが問題なく機能すればウイルスを排除することはできるはずです。そういった意味では、手洗いなどでウイルス自体を取り込まないように努力することはもちろん、健康な体を維持できるよう、十分な睡眠を始めとした規則正しい生活やバランスの良い食事など、日々の生活の積み重ねが、最も必要かつ効果的な対策といえるでしょう。
新型コロナウイルス感染症炎に対するの受診の目安を政府が示しました。今後情報が新更された場合は、それに応じて対応してください。新型感染症が1日も早く収束することを切に願います。
1.相談・受診の前に心がけてもらいたいけてること。
○ 発熱等の風邪症状が見られるときは、学校や会社を休み外出を控える。
○ 発熱等の風邪症状が見られたら、毎日、体温を測定して記録しておく。
2.帰国者・接触者相談センターに相談する目安
○ 以下のいずれかに該当する方は、帰国者・接触者相談センターに相談。
・ 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方
(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様)
・ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方
○ 高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD 等)の基礎疾患がある方、透析を受けている方、 免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方方は重症化しやすいため、この状態が2日程度続く場合いには、帰国者・接触者相談センターに相談。
※妊婦の方は、念のため、重症化しやすい方と同様に早めに帰国者・接触者相談センターに相談。
3.相談後、医療機関にかかるときのお願い。
○ 帰国者・接触者相談センターから受診を勧められた医療機関を受診し、複数の医療機関を受診する ことは控える。
○ 医療機関を受診する際にはマスクを着用するほか、手洗いや咳エチケットを徹底する。
なお、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況であり、インフルエンザ等の心配があるときには、通常と同様に、かかりつけ医等に御相談ください。
川島店 生川