今月は皮膚の病気についてお話しします。
よく、皆さんが経験したことのある、「尋常性痤瘡」(尋常性ざ瘡、じんじょうせいざそう)は、顔や背と胸に見られる炎症性皮膚炎症の一つです。単に、痤瘡 / ざ瘡 / 座瘡(ざそう)または、面皰(めんぽう)と表記されることもあります。
呼び名は一般的に青少年の顔面に生じる皮膚病をにきびと呼び、それ以外は吹き出物(ふきでもの)と呼ばれる場合があります。基本的には同じ症状で、年齢によって呼び名が変化することもあるようです。
ざ瘡は、通常20代の前半から半ばまでに、自然に消退していきますが、40代までざ瘡がの残る方が一定数いらっしゃいます。
こうした患者さんでは、ざ瘡が残っていることで、恥ずかしいとか、人に会うのが嫌だとか、難しい人間関係への対処を避ける言い訳にしてしまい、人との接触を避け、引きこもる方もいる、といわれています。
こういうことから、ざ瘡の重症例などでは、患者さん、およびご家族に対する支持的なカウンセリングなども、必要となってくることがあります。
そうならないためにもニキビ程度と軽視せずに、しっかりとした適切な治療で症状をコントロールすることが重要になります。
皆さんも皮膚の症状で気になることがありましたら、早めに皮膚科受診し、医師の指示通りきちんと治療にむきあっていくことを心がけてください。
阿野田店 中村