11月のお知らせ(インフルエンザについて)

今月は、インフルエンザについてお話します。

 

日本人の半数以上が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンの接種を既に 2 回受け、希望する全国民へのワクチン接種完了の見通しも見えてきました。

 

 一方で、もう一つの重要な予防接種であるインフルエンザワクチンの接種の時期が迫っています。

この冬のインフルエンザがどのような流行になるかは、専門家間でも意見が分かれていますが、今年のインフルエンザシーズンは特に大変なものになる可能性を指摘する専門家が多い印象です。

 

 確かに今年、南半球では流行を認めませんでしたが、世界の人口の約 90% は北半球にいます。そしてインフルエンザの流行期にコロナ対策で人流を抑えていた南半球と違い、北半球では人の動きが活発化し始めているのです。

 

 インフルエンザウイルスは毎年変異しますが、国民の一部が前年に感染して自然免疫を持っている場合には対処しやすいものです。しかし、日本では昨年の秋から冬にかけて、多く人がマスク・手指衛生・三密回避といった感染対策を徹底したことにより、通常よりもインフルエンザに感染する人が圧倒的に少なく、今年は自然免疫を獲得している人が極めて少ない状況となっています。

 つまり、例年以上に多くの人々が今、インフルエンザの危険にさらされているのです。しかも日本も他国と同様に、ワクチン接種による“ウィズコロナ”の戦略へとシフトして緊急事態宣言解除をきっかけに対策を緩和することから、多くの日本人がコロナに対する警戒心を解いてしまうことが予測されます。

 

 インフルエンザにかからないようにするにはワクチンを接種するのが一番ですが、COVID-19 流行前のインフルエンザシーズンである 2019/20 シーズンでは、米国の成人のうち 48% しか接種していなかったとされます。日本の接種率に関するデータはありませんが、仮に同程度だとすると、多くの人が自然免疫を持っていない今年は、例年以上にインフルエンザワクチンの接種率を高めることが大切です。

 

 併せて、引き続き公共の場ではマスクを着用し、特に咳やくしゃみをした後は、手指の衛生管理を徹底する、これを忘れないようにしてください。

 

 

                                    阿野田店 中村