4月のお知らせ(五月病について)

 

今月は、五月病についてお話します

 

「五月病」対策は「四月」から。

 

「五月病」と言う言葉を聞いたことがありませんか?

「五月病」とは、5月のゴールデンウイーク後に、なんとなく憂うつで体調が悪くなった結果、会社に行きたくないなどの新しい環境への不適応を起こすことをいいます。

以前は新入社員や新社会人に多く見られていましたが、最近では転勤や転職、部署異動などによる中高年層にも増加しています。ここで大事なことは、「五月病」をそのまま放置すると、より深刻な「うつ病へと進行する場合もある」ということです。

 

うつ病とは、落ち込んだ気分が長く続き、生活に支障をきたす状態のことを言い、誰もがかかる可能性があるこころの病気であることが広く知られてきました。

うつ病の症状には「気分が落ち込み」や「自信がなくなる」などの気分の症状や「気力がなくなる」「おっくうになる」「興味がわかなくなる」などの意欲の症状が有名ですが、これら以外にも、「集中力や判断力の低下」「悲観的で自責的になる」などの思考の症状や「不眠」「食欲低下」「だるい」「肩こり」「頭が重い」「胃の不快感」「便秘」などの身体の症状もみられます。その結果、不調の早い段階からメンタルだけでなく、内科や整形外科などのクリニックを受診される方も多くなっています。

 

うつ病の原因には、ストレスが大きく関与しており、そのストレスには、「仕事量の増加」や「家庭内のトラブル」「身内の不幸」など心理的なもの以外にも、「リウマチ」「脳梗塞後遺症」「がん」など身体的なものや高血圧治療薬、副腎皮質ホルモン、インターフェロンなど薬の副作用によるものなどもあげられます。またストレスと言うと悪いことや困ったこと(ネガティブストレス)を連想しがちですが、「結婚」や「引っ越し」「妊娠・出産」「昇格」などのいいこともストレスになります(ポジティブストレス)。

しかし、同じストレスがかかったとしても、うつ病を発症する人としない人がいます。なぜでしょうか。これにはその人の生まれながらのストレスに対する脆さや繊細さとその人が置かれている環境の違い影響があります。

 

四月になって新しい環境で新しい生活を始められる方も多いと思います。これまでの住み慣れた環境を離れ、新しいことを始めることは、期待も多く楽しみである反面、不安や孤独感も伴います。困った時にすぐに相談できる相手を持つことや相談できる環境を提供することは「五月病」を事前に防ぐための対策として重要です。

 

 

あのだ店 中村知子